- ギャンブル
- 2024年9月28日
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大当たり確率は、ミドル機で1/319、ライトミドル機で1/199、スマバチで1/348となっております。この大当たり確率を算出するための確率分母は『遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則』によって決まっております。
第二章 型式の検定(遊技機の型式に関する技術上の規格)第6条1項にぱちんこ遊技機 別表第四と規定され、別表第3 不正な改造その他の変更を防止するための遊技機の構造に係る技術上の規格(第6条関係)では大当たり抽選にかかわる基準が示されています。
折角なのでこの規則を参照しながらぱちんこ台の性能について検証してみましょう。
ぱちんこ遊技機の性能とお金の話
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則別表第4 ぱちんこ遊技機に係る技術上の規格(第6条関係)
(1) 性能に関する規格
イ 遊技球の発射装置(以下この表、別表第6及び別表第7において「発射装置」という。)の性能に関する規格は、次のとおりとする。
(イ) 遊技球を1個ずつ発射することができるものであること。
(ロ) 1分間に100個を超える遊技球を発射することができるものでないこと。
(ハ) 遊技球の試射試験を10時間行つた場合において、(イ)及び(ロ)に掲げる性能が不変であるものであること。
(ニ) 遊技球の試射試験を10時間行つた場合において、その間、遊技盤上の遊技球の位置を確認し、かつ、調整することができるものであること。
ここではぱちんこ玉の発射装置について規定されています。
1時間当たりのお金の支出額
ぱちんこ玉の貸し出しは500円あたり125玉となっており、千円で250玉となります。1分間に100玉飛ぶとして2分30秒で千円が消滅する計算になります。もちろん少量の返し玉はありますが微々たるものなので除外します。
1時間ぱちんこをやり続けて当たらないと次の通りの計算となり損します。
60分÷2.5分×1,000円=24,000円
この金額について高いか安いかは出たか出ないかとか本人の価値観に委ねます。
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則別表第4 ぱちんこ遊技機に係る技術上の規格(第6条関係)
(1) 性能に関する規格
ロ 遊技球の獲得に係る遊技機の性能に関する規格は、次のとおりとする。
(イ) 1個の遊技球が入賞口に入賞した場合に、15個を超える数の遊技球を獲得することができるものでないこと。
(ロ) 入賞口への遊技球の入賞によらずに遊技球を獲得することができるものでないこと。
ここでは玉の返しの部分が規定されていて、抽選のための入賞口からの返しは現在1個が主流です。入った玉がそのまま戻ってきたという解釈でいいです。抽選のために入賞口に入っても玉が増えないということです。まれに他の入賞口に入って返しがあっても15個返しはなく4個か5個程度でしょう。昔と違ってお金の消費が早くなった所以です。
現在の標準入賞数は、千円あたり15個なので千円で飛ばせる玉は実際には約265個になります。
大当たり抽選に影響するもの
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則別表第4 ぱちんこ遊技機に係る技術上の規格(第6条関係)
(2) 構造に関する規格
イ 発射装置の構造に関する規格は、次のとおりとする。
(イ) 発射装置の数は、1個であること。
(ロ) 発射装置は、遊技者が直接操作する場合のほか、遊技球を発射することができない構造を有するものであること。
ロ 遊技球の構造に関する規格は、次のとおりとする。
(イ) 遊技球には、直径11mmの玉を用いること。
(ロ) 遊技球には、5.4g以上5.7g以下の質量の玉を用いること。
遠隔操作で自動で玉を飛ばすことはできません。むしろ遊技球の重量に幅があるので途中から回らなくなったという台とかはこの影響を受けているのかもしれません。ぱちんこ店の方で同一重量の玉だけでなく様々な重量の玉を使用していた場合、回り方に影響を及ぼし結果として大当たり確率にも関係するのかもしれません。タイミングがずれるという意味です。もちろん合法的なやり方です。
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則別表第4 ぱちんこ遊技機に係る技術上の規格(第6条関係)
(2) 構造に関する規格
ホ 遊技くぎ等の構造に関する規格は、次のとおりとする。
(イ) 遊技くぎ等の配置は、遊技球の落下を著しく不規則にするものでないこと。
(ロ) 遊技くぎ及び風車は、遊技板におおむね垂直に打ち込まれているものであること。
(ハ) 保留装置の数は、2個を超えるものでないこと。
(ニ) 保留装置は、5個を超える遊技球を保留することができる構造を有するものでないこと。
(ホ) 保留装置以外の遊技盤上の遊技球を保留することができる装置を設けないものであること。
回らない台は釘の調整だけでなく風車も影響している場合が多いです。保留装置2個は通常時と大当たり時の2個で5個まで保留することができるとなっています。何故か保留数は昔から4個が主流です。良く回るからといって4個を超えて入賞したものは無抽選となり損していることになります。
ぱちんこ大当たり確率の仕組み
やっと本題に入ることができます。前置きは長かったかもしれませんが本題にも関係していますので書きました。ぱちんこをやったことがある人ならば、規定は分からなくても何となく理解できると思います。
遠隔操作ができない理由
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則別表第3 不正な改造その他の変更を防止するための遊技機の構造に係る技術上の規格(第6条関係)
(1) 基板に関する規格
イ 主基板に関する規格は、次のとおりとする。
(イ) 板面に印刷された配線以外の配線が行われているものでないこと。
(ロ) 基板の両面に電子部品(副基板に装着されている発光ダイオードその他の光源又は図柄を表示するための装置で当該副基板の見通しを妨げないものを除く。)が装着されているものでないこと。
(ハ) 透明なケースで、これを開封することによりそのこん跡が残るもの((3)ヘにおいて「主基板ケース」という。)に密封されているものであること。ただし、副基板については、この限りでないこと。
(ニ) 遊技機外の機械又は装置が送信する信号を遊技球等貸出装置接続端子板を介さずに受信することができるものでないこと。ただし、遊技の用に供されない装置で遊技の結果に影響を及ぼすおそれがないものであり、記憶された情報(プログラムを含む。以下この表において同じ。)の内容を変更せずに主基板に装着される電子部品の検査を行うことのみに供するものが送信する信号については、この限りでないこと。
(ホ) 周辺基板が送信する信号を受信することができるものでないこと。
(ヘ) 遊技機外の機械又は装置に対し、遊技の結果に影響を及ぼすおそれのある信号を送信することができるものでないこと。
主基板とは入賞時に当たりか外れかを判定する基板で、副基板とは主基板の判定結果に基づいて演出を決定する基板になります。主基板は主基板ケースに密閉されておりいじることは許されませんが副基板は可能なようです。
もしかしたら激熱演出が多発しているのにも関わらず当たらない時は、副基板が影響しているのかもしれません。ここでは大当たりを判定する主基板の規格について触れられています。
(ニ) 遊技機外の機械又は装置が送信する信号を遊技球等貸出装置接続端子板を介さずに受信することができるものでないこと。この規定はお店の台の収支計算にかかわる部分の信号がホルコンに送られることであり、この基板からお店も含めて外部からの信号を受信して主基板に影響を与えることは不可能と言えるでしょう。
(ホ)ではぱちんこ台内部の基板が送信する信号を受信できない基板であることと書かれています。そして(ヘ)では外部への信号送信ができない基板であることとなっているので、単純に主基板は入賞時にだけ判定しているだけの機能しかありません。
大当たり確率について
いよいよ核心部分に近づいてきました。
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則別表第3 不正な改造その他の変更を防止するための遊技機の構造に係る技術上の規格(第6条関係)
(2) 主基板に装着される電子部品に関する規格
ハ イ及びロに掲げるもののほか、主基板に装着される電子部品に関する規格は、次のとおりとする。
(イ) 表面積がおおむね6mm2を超えるものであること。
(ロ) 内部の論理回路を変更することができないものであること。
(ハ) カスタム集積回路でないこと。
(ニ) 内部抽せんは、次のいずれかに該当するものであること。
a 周期が0.05秒を超えるものでないこと。
b 周期が規則的であるものその他当該くじに当せんする機会を容易に推定することができる仕組みのものでないこと。
ここからは冒頭に触れた大当たり確率に関係してくる部分になります。
- 論理回路の基本となる論理演算は、「否定(NOT(ノット))」、「論理積(AND(アンド))」、「論理和(OR(オア))」の3つの演算です。
- 論理演算とは、真と偽の2つの入力値に対して行う演算のことである。当たりと外れの計算です。
- 乱数生成用ICのことです。
現在のぱちんこでは大当たりを抽選するには、ハード乱数方式が適用され主基板には乱数生成用ICが装備されています。私が調べたところでは、乱数生成用ICは16ビットしかないようです。そしてカスタム集積回路ではないこととされているのは、メーカー毎に設計製造されると大当たりに何らかの影響があることを危惧しての規定だと理解しています。
日本遊技機工業組合の内規で株式会社ナック企画と株式会社エルイーテックの2社だけがぱちんこ製造メーカーに乱数生成用ICを納品しているようです。
パチンコビレッジ用語辞典 乱数方式項乱数カウンタに16ビットカウンタを用いた場合、0~65535までのカウント値を持つこととなる。これを数MHzのクロックでカウントすることで、ソフト乱数と比較して極めて高速にカウントすることが可能となる。
ここで気になるのは、16ビットカウンタであれば16ビット値の65536なのにマイナス1の65535となっていることです。もしかしたら0も入れて65535値までなら65536個になります。この0~65535までのカウント値こそが冒頭の大当たり確率の基になる確率分母の数値になります。
分子の部分はどうなっているのかは分かりませんでした。この65536個の中に大当たりの数値があり、ニ) 内部抽せんは、次のいずれかに該当するものであること。a 周期が0.05秒を超えるものでないこと。の規定によりこの65536個の乱数がわずか0.05秒以下で1周することになっています。
これでお分かりでしょうか。当たらなくて当たり前であって当たっているのが本当に奇跡に近いのがぱちんこというギャンブルなのです。1000回ハマったとか2000回ハマったとかあっても全然不思議ではないのです。
今回は勝ち続けるのが困難なギャンブルとしてぱちんこの確率についてお話ししました。
この記事を書いた人 Wrote this article
ogoe
福島県南相馬市原町区から上京してきて30年以上経ちます。仕事は、財務経理が20年以上、不動産関係が10年以上経験があります。趣味は音楽と写真。運動を数値化し写真撮影も楽しんでいきます。