二項定理とはアイザック・ニュートンが示した定理と言われ下記の公式があります。二項とは項が2つという意味で、コインでは表と裏、勝負なら勝つか負けるかの選択肢が2つしかないことです。公式でいえばaとbが項で2つしかありません。選択肢が3つだと二項定理は成立しません。
パスカルの三角形
私も高校は出ていますが、二項定理やパスカルの三角形といきなり言われても分かりませんので、エクセルで表現してみましょう。表1のようにピラミッド状に数字の1を入力します。
表2のように1セル空けるように計算式を入力します。セルの左上と右上のセルの和になります。
表3のような計算結果になりました。
表4で説明すると、黄色の部分で行の並びの数字が二項係数と呼ばれています。この数字こそが乗数計算に出てくる係数になります。
表5のアルファベットの前にくる数字が表4の行並びの数字と合致します。1×x=xとなります。
二項定理
この式の右辺の意味が何となく難しく感じる公式ですが、簡単に考えていきましょう。この式の意味は、一般項をr=0からr=nまで計算したものを足し算するという意味です。
二項係数とは
上の式は何を意味しているのか分からないという人のために。
n個あるうちのr個をとるときの組み合わせを表します。二項定理は必ずr=0から始まり上限がn個になります。r=0とはrの初期値になります。0乗とは1を表します。言葉で説明するとそうなんですが、実は計算式でもあるんです。
この計算を忘れてしまうと私のようにどうしても合わない計算結果になります。
この部分を忘れてしまうと正解にはたどり着けません。
一般項とは
二項係数の意味とこれには独立した計算があるということを忘れてはいけません。
二項定理をエクセルで挿入
【挿入】-【数式】-【二項定理】で入力できます。私は手入力で作成しました。
実際に計算してみよう
上の乗数を二項定理で計算してみます。
n=2なので公式通り計算します。
二項定理を使った確率計算
二項定理は前段で説明しました。やっと本題の確率の話になりますが、ここで少し補足します。もう少し我慢してください。
公式で表すと次の通りとなります。公式だと難しく感じますがエクセルだと簡単です。
ベルヌーイ試行とは
何かを行ったときに起こる結果が2つしかない試行のことで二項定理の原則と同じです。結果については独立事象になります。
二項分布とは
ベルヌーイ試行をn回行ってある事象が何回起こるかという確率の分布になります。
エクセルで計算してみよう
BINOMDIST(成功数,試行回数,成功率,関数形式)を使用します。
表がくる確率は50%なので0.5を成功率として使用します。
確率的には11.7%ということになりました。
TRUEの場合、どんなに成功数が多くても指定した成功数になる確率を返します。
FALSEの場合、指定した成功数になる確率を返します。
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ogoe
福島県南相馬市原町区から上京してきて30年以上経ちます。仕事は、財務経理が20年以上、不動産関係が10年以上経験があります。趣味は音楽と写真。運動を数値化し写真撮影も楽しんでいきます。